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下々の者へ(その974)

 投稿者:塩の字  投稿日:2009年10月31日(土)22時32分13秒
  通報 編集済
   明日、夕方から雨と。ゴールデン街のフリマ、俺は「レカン」前で午前11時から午後6時までだが、早めに行って商わないとまずい。人出はどうか?ここも最初は良かったの。千駄木一箱古本市並の売り上げでね。ところが回を追うごとに寂れ、昨今は隣近所のガレージセールに。売り上げもガタ落ちだったので撤退。仕切り直しの結果は?この種の行事は、強引に引っ張てく奴がいないとね(少々杓子定規で融通の効かない,目付きの悪いデブ野郎だとしても)。古本、拙著2種類(定価)、おなじみの愚妻手作りの、刺繍入りブックカバー(たった500円!)を販売。落はくのロートル紙物編集者が喰ってくのは、実に大変。かつては事務所でふんぞり返ってたのに、今じゃゴザを片手に「ねえお客さん、ちょっと遊んでかない?」。『西鶴一代女』ならぬ『エロ本屋一代男』。結果。6時間も営業してたったの1万円。またしばらく休もう。

 原稿書きがないので、古本整理。置き場所に困ってる訳ではないが、うっとうしいので不用本を20〜30册選びだし、愚妻に「燃やして!」(今はドラム缶じゃない焼却炉がある)。ところが貧乏人の女房ってのは困る。「あ、これもあれも燃やすのもったいないヨ!」と何冊も抜き出す。こういう根性では亭主も、一生金脈にブチ当たらない。

 11月3日…「版元様の御殿拝見」をカリカリ。本当は今回、『Nの肖像』の双風舎の予定だったが、浅草まで行くのは面倒と、あっさり近場の新宿書房に(徒歩5分)。最終回はどこに?南陀楼綾繁は右文書院にしろと言ってるが、タダ原稿の中身まで指図されるのは、むかつくよな。午後からは、最近クズ映画ばかり上映してる「シネマテークたかさき」は避け、「フィルムセンター」の『女醫の記録』(監督・清水宏・’41松竹大船)へ。

 昨夜は珍しく映画に行かず、事務所で『取り替え子』(大江健三郎・講談社)を。大江の本、最近は全く売れないらしく、「小宮山書店」のガレージセール(3冊500円)に初版の美本が良く出る(村上春樹は出ない)。売れなくなってからの大江は面白い。要するに俺の家族と血統は世界一だと言う自慢話を基調とした、匿名によるそれ以外の人々への誹謗中傷だが、臆面のない筆力は圧倒的。筆力と裏腹な姑息な性格といい、嫌な奴だけど面白い作家。絶対に自殺しないタイプだ。
 
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